結婚相談所の離婚率が他の婚活と比べて低い理由
日本人の離婚率は約30%と言われています。これが高いか低いかはさておき、せっかく結ばれたにも関わらず、3組に1組の夫婦が別れを決断せざるを得ない状況というのは、非常に嘆かわしいものです。
しかしその離婚率の内訳を見ると、あることに気付きます。結婚相談所を利用した、いわゆるお見合い結婚での離婚率が、他のものに比べて断トツに低いのです。今回はその理由についてお伝えしたいと思います。
お見合い結婚の離婚率は僅かに10%
日本人の離婚率はおよそ30%、では恋愛結婚とお見合い結婚の離婚率はそれぞれどうなっているのでしょうか?「全国仲人連合会」の調査結果は以下の通りです。
- 恋愛結婚での離婚率:40%
- お見合い結婚での離婚率:10%
お見合い結婚での離婚率は、恋愛結婚での離婚率に比べて4分の1。非常に少ないことが分かります。
もちろん、だからといって恋愛結婚や、比較的長い期間を経た結婚がダメというわけではありません。それはそれで、きちんと幸せな家庭を築いている夫婦もいますし、むしろそんな結婚生活を営む人が大半でしょう。
しかし、ここまで数字に差がある以上、そこに何かしらの理由があるのは確実です。その理由については、離婚の主な理由を説明した後で、お伝えします。
離婚の主な理由
男女が離婚を決断する主な理由はこの通りになっています。
- 性格の不一致
- 不倫・浮気
- 浪費
- 精神的、肉体的暴力
- 家事などの役割分担の偏り
男女で共通するものもあれば、どちらか一方が声高に主張するものもあります。一番多いのはやはり「性格の不一致」です。結婚して初めて、相手の細かい価値観であったり、自分とのズレを認識でき、それが離婚に繋がってしまうようです。
離婚理由の多くに共通するのが、この「結婚して初めて」という点。本来、熟考に熟考を重ね、その末に到達するべき結婚において、なぜこのような未知の部分が出てきてしまうのか?そこにこそ、結婚相談所での離婚率が低い理由が隠されています。
結婚相談所での離婚率が低い理由
恋愛結婚が感情を優先するのだとすれば、お見合い結婚は利害を優先的に考えます。二つの間に違いがあるとすれば、間違いなくそこでしょう。結婚相談所での離婚が低い理由も、それに関係してきます。
多くの選択肢から相手を選ぶことができる
たった1人の異性を相手に「結婚するかどうか」を迫られる恋愛結婚と違い、お見合い結婚には多くの選択肢が用意されています。イエスかノーではなく、「どのような人と結婚するべきか」を判断することができるのです。
諸々のことに目をつむることなく、自分にとって最も望ましい相手を選ぶことができる。これは非常に大きなメリットです。利害の一致は、いつ衰えるとも消えるとも分からない感情よりも、よほど安定的で、信頼が置けます。
感情は本来、許容できないはずの弱点を見づらくします。そのうち治るだろうとか、自分が慣れれば良いだけのこととか。しかしそれが後々、離婚の原因となり得るのです。結婚すれば、感情という目隠しはいずれ剥ぎ取られてしまいますからね。
結婚相談所には何万という選択肢があります。希望する条件の中で相手を探すことができるのですから、感情という大きな一本柱に支えらえるよりも、ずっと結婚生活は安定するはずです。
冷静な判断ができる
いまいち合わないからごめんなさい。お見合い結婚では断りが容易です。後腐れをほとんど感じさせることなく、次の相手に向かうことができます。恋愛だと、こうはいきません。別れにも新たな出会いにも、大きな労力を使います。場合によっては、感情に流されることだってあります。
結婚相手は冷静な判断で選ぶべきです。今後、何十年もいっしょにいる可能性がある相手ですからね、一瞬の判断が先行きを左右するといっても過言ではありません。
結婚相談所での出会いというのは、恋愛結婚のように、恋愛感情が波としてやってきて、それから交際、結婚に発展するのではありません。
お見合い結婚は感情の芽生えの前に「条件の審査」が入る
その審査に通ってから、相手への好意が発芽の兆候を見せます。かなり理性的ですが、これは非常に重要です。勢いに任せない分、冷静な判断ができるようになり、一時の感情の昂ぶりに身を任せるという愚行を犯さなくて済みます。
あれ、なんか違う。と結婚後に気付いても遅いのです。何かが違うと気付くのは結婚前であるべきだし、もっと言うなら、相手を選ぶ段階であるべきなのです。お見合い結婚はその気付きを、冷静にもたらしてくれるのです。
客観的な立場からのアドバイスがもらえる
専任カウンセラーやスタッフなど、結婚相談所にはあなたに有益なアドバイスをくれる人が大勢います。どのような異性があなたに合っているか、どのように婚活を進めていけば良いのか。様々な相談に、親身になってくれます。
結婚に関して二人だけで考えるから失敗する、というのはさすがに言い過ぎですが、第三者の意見の入らない吟味というのは、熟慮とも呼べない、むしろ真逆の単なる確認作業でしかなくなる場合があります。それは非常に危険です。
外からどう見えているのかという視点は大切です。冷静な分析が含まれている分、的を射ているからです。それにより、些細なことだと目を向けてこなかった部分にも、容赦なく焦点が当てられ、改めて考える機会を得ることができます。
相談所の提供する情報やアドバイスを全て鵜呑みにする必要はありません。しかし、そういった判断、分析、考え方があるということを知れるのは貴重なことです。様々なアプローチから、結婚といったものを考えることができるようになります。
結婚相談所の離婚率が他の婚活と比べて低い理由まとめ
お互いの利害や意識、価値観が噛み合う分、結婚相談所を経由した結婚は長続きしやすいと言えます。もちろんそこに感情はありますし、相手に好意を持った上での結婚であることは大前提としてあります。
結婚したその先をも見通した出会いを、結婚相談所は提供してくれます。不安に思う必要はありません。きっと幸せな結婚生活を送れる相手が見つかるはずです。