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結婚できないからって風水や占い信じる人いるの?

結婚できないからといって風水や占いなどのスピリチュアルなことに凝り出してしまう。こうなってはもうおしまいです。それは辛い婚活から目を背けるための、体の良い逃避の手段でしかありません。

残念ながら結婚は運命が導いてくれるものではありません。スピリチュアルに身を任せ、そのまま黙っていれば結婚相手が現れるというのなら、誰も婚活に苦労はしません。みすみす婚期を逃す羽目にならないよう、信じるべきものを、どうか履き違えないでください。

占いが当たっているように見える理由

占いというのは、実は本当に当たっているわけではなく、当たっているように見えているだけです。占い師は巧みな話術や誘導などのテクニックを使い、あたかも「あなたのことを何でも知っていますよ」という雰囲気を醸し出しているだけに過ぎません。

占い師の使うテクニックは心理学的にも分析可能で、それこそ名前まで付いてしまっています。占いでよく使われる二つのテクニックをご紹介しますので、くれぐれも騙されないよう気を付けましょう。

バーナム効果(フォアラー効果)

バーナム効果とは、「誰にでも当てはまるような、曖昧な性格描写を、あたかも自分にだけ当てはまるように錯覚してしまう」現象を指します。具体的な描写の仕方を例示してみましょう。

  • あなたは他人から好かれたい、賞賛してほしいと思っており、それにかかわらず自己を批判する傾向にあります。
  • 外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります。
  • あなたはある程度の変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます。

これは名称の元になったアメリカの心理学者、フォアが学生に実際に実施した心理検査の設問の一部です。彼はこれらを、星座占いの文章だけを組み合わせて作成し、学生たちに「自分の性格に当てはまっているかどうか」を五段階評価で判断させました。

すると、驚くことに「非常に正確」を示す5を選択する学生が大半を占め、その平均点は4.26という非常に高い数値となりました。どの学生にも、全く同じ文章を渡していたにも関わらず、です。

このテクニックは占い師が多用しています。誰しもが悩んでいそうなことを、それっぽく言えば、それだけで済むのですから。ましてや占いに頼る人は心のどこかが弱っているばかり、

「自分のことを理解してくれる」人が現れれば、無条件に縋りたくなるのも無理はない

しかし、それはまやかしです。占いはあなたを容易に裏切ります。占い師が考えているのはあなたを良い道に導くことではなく、いかにして煙に巻くか、そして、どれだけ短時間で、かつ確実に信用させるかということです。

相手が人でも機械でも変わりません。一切の具体性を排除し、曖昧な表現に終始する。バーナム効果という存在を知っておけば、あなたが占いに翻弄されることはなくなるでしょう。

コールド・リーディング

占い師が使うもう一つのテクニック、それはコールド・リーディングです。外見や仕草を把握し、当たり障りのない会話をするだけで、相手の抱える様々な事柄を見抜き、信頼感を抱かせるテクニックです。

人は黙っていても様々な情報を発しています。顔色や仕草、年齢、服装など、言葉を交わさないでも、目に映る情景から流れてくる情報は膨大なものとなります。占い師はそれを巧みに利用するわけです。

極端な例を挙げましょう。例えば、目の前の人が右足をひきずっているのを見れば、あなたはこう思いますね。あの人は右足にケガをしている、と。これもまた、コールド・リーディングの一種です。

    • 質問する。
    • 相手の反応を探る。
    • さらに質問や推論を重ねていく。

コールド・リーディングの基本的な流れは上の通りです。上述したバーナム効果にも通ずる、誰にでも当てはまるような曖昧な質問をして、その言葉や反応からさらなる推論に至る材料を引き出し、そして徐々に具体性を帯びさせていきます。

質問や推論に驚きの感情があればそれは肯定の意となりますし、そうでなくても仕草や反応から、その方向性が合っているかどうかを判断することができ、より確実な道を占い師は選ぶことが可能となります。

また、この時の推論が外れても、占い師が動じることはありません。何が起きても自信がある、

「合っているのは自分で、間違っているのはあなただ」という態度を崩すことはない

その態度を見た人もまた、その占い師に不審の念を抱くことをせず、どころかその自信満々な態度を見て、さらに信頼を深める可能性も十分に考えられます。

洞察力、観察力。コールド・リーディングによる占いは、これらの力によるものです。占い師があなたのことを理解しているわけではないのです。惑わされないようにしましょう。

風水は矛盾に満ちた気休めでしかない

風水は矛盾に満ちています。それは書店に大量に並んでいる風水絡みの本を数冊比べてみれば分かります。運気を上げたい部分に対する方角や箇所、置くものが載っていたりするのですが、はっきり言ってどれもバラバラです。最悪、方角や箇所が全く違う、なんてこともあります。

風水に正解も不正解もない。なるほどそれも理解できます。しかし、そんな正解も不正解もない、ましてや実態があるかも怪しい、そんな不確かなものに人生の大きな決断を委ねることは、果たして道理にかなっていることなのでしょうか?

風水は統計学とも呼ばれています。しかし、それは風水を信用あるものに仕立てあげるための方便でしかありません。

  • 水回りをキレイにする → 金運アップ
  • 玄関をキレイにする → 恋愛運アップ

これのどこが統計学なのでしょうか。そこには「なぜ水回りをキレイにすればお金が入ってくるようになるのか」という疑問を解消する論理は欠片もありません。あるとすれば、「なんとなく気分が良くなるから」という程度の感覚的なものでしょう。

正解も不正解もなく、納得のいく論理もどこにも見当たらない。酷な言い方ではありますが、新興宗教に似たようなものを感じます。もちろん風水には歴史がありますが、それでも胡散臭いことには変わりありません。

風水に頼って結婚できるのなら、今頃それが婚活の主流になっているはずです。どうですか?あなたの周りに風水を始めてから結婚できたという人が、少なくとも10組はいらっしゃいますか?

そんな人はいないのが、風水が信用に足らないことの、何よりの証拠です。風水で結婚できたという人は、それに頼らないでも結婚できていたはずです。気休め程度ならともかく、本気で傾倒しても、婚活が上手くいくことはありません。

占いや風水を信じて待っていては婚期を逃します

不本意な質問ではあるのですが、ここは心を鬼にしてあえて聞きましょう。

そもそも占いや風水に凝っている時間が、あなたにはあるのですか?

そんなことをする暇があるのなら、行動しましょう。スピリチュアルに頼り過ぎ、年を取ってからそれに気づいても遅いのです。「あの時、招き猫を買うお金で婚活パーティーに参加していれば…」と嘆いても時間は取り戻ません。

信じるべきは自分自身の魅力。安心してください。占いや風水に頼らないでも、あなたは十分に魅力的です。いずれあなたにピッタリな相手が見つかります。その出会いを逃さないためにも、一分一秒を、どうか無駄にしないでください。

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